物語の時系列で言えば、阿良々木暦が吸血鬼になる前のお話。つまり『化物語』の前日譚。
<物語>シリーズのアニメ版と同様に、少ない登場人物、Mobのいない世界で構築されてはいるが、シンボリックなアイコンを多用する手法はほとんど見られない。また、シリアスというかハードなテイストが強い。
阿良々木暦がいかにして阿良々木暦となっていったのか。それが語られる物語だが、鉄血篇は、まだストーリーの歯車が回り始めた段階で、具体的な展開はまだない。その予感だけが遠い鐘の音のように漂っているだけだ。つまり、続きが気になる。
ともあれ、そう、本作には羽川翼が出てくる。もう、それで十分じゃないだろうか。そんな風にも感じてしまう自分が少しもの悲しい。
総監督:新房昭之 監督:尾石達也 [アニプレックス 2016]
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