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『アイデアのヒント』(ジャック・フォスター)

原題は『How to get ideas』。タイトル通りノウハウ本である。

冒頭のエピグラフには、ジェームズ・ウェブ・ヤングの「アイデアとは既存の要素の組み合わせ以外の何ものでもない」が飾られている。『アイデアのつくり方』の中心となる概念だ。本書は、その概念をベースにして、ではいったい何をすればアイデアが手に入るのかを解説してくれている。『アイデアのつくり方』はあっさりとした概念提示だけだったことを考えると、本書はその実践編に位置づけられるだろう。

重要なのは、「アイデアの作り方」は、一回きりのノウハウではない、ということだ。それは精神の動き方の傾向であり、言ってみれば脳内に新しいアプリケーションをインストールすることに等しい。つまり、アイデアを出せる人はただひたすらにそれを垂れ流すし、そうでない人はほとんど無縁なままに過ごすということである。ただし、脳の基本的な動作として、アイデア発想力というのは眠っている。アプリケーションの対応OSではあるのだ。

あとはまあ、本書に紹介されていることを何か取りかかればよいだろう。オススメはノートを持ち歩いて、そこにいろいろ書くことである。

まずは道案内から
アイデアって何だろう
もっと楽しもう
自分を信じよう
「その気」になろう
子供に戻ろう
「知りたがり」になろう
笑われることをおそれるな
「考え方」のヒント
いろいろなものを組み合わせてみよう
質問を変えてみよう
情報をかき集めよう
とにかく数で勝負しよう
いったん全部忘れてしまおう
ひらめいたら実践しよう

アイデアのヒント
ジャック・フォスター 訳:青島淑子 [阪急コミュニケーションズ 2003]

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