Lifehacking.jpで僕エバをご紹介いただいた。
倉下忠憲さんの「Evernote小説」の4通りの読み方 | Lifehacking.jp
通常の解説本では不可能な抽象的な部分に踏み込めるおかげで、この本には楽しみ方が複数生まれます。
小説というか物語の面白い点は複数の読み方ができることである。上の書評記事では、それを視点にして、本書の楽しみ方を紹介いただいている。
そういえば、少し前に感想記事も頂いた。
推奨本【ズボラな僕がevernoteで情報の片付け達人になった理由】 | 人生自由化計画
なんと「推奨本」である。
パソコン・スマホのアプリを紹介している本なのに、よくある解説書と違い、ストーリーパートと解説パートの2本立てで構成されています。ITリテラシーが決して高いとは言えない私にとって非常に読みやすい本となっていました。主人公の若きビジネスマンがアプリ「evernote」を使うことでビジネススキルがどんどんあがっていく様が描かれています。主人公のビジネスマンと同様片づけ下手の私は、最後まで共感しっぱなしの一冊です。
とても嬉しい感想だ。
著者として、本書で目指したことがいくつかある。その一つが「いくつかの読み方ができること」だ。上記のようにITリテラシーに自信がない方でも手に取り、最後まで通して読むことができ、さらに「Evernoteを使うとはどんなことなのかを」ざっくりとでも知ってもらう。あるいは、Evernoteに慣れている人が、別の人にEvernoteの使い方を教える方法を考える上で役に立つ。そんな風にいくつかの読み方ができる。
初心者が躓きやすい点を示すことで、初心者は共感を持って読み進められるし、上級者は見逃しやすい視点を得ることができる。そういう形の本である。
さらに言うと、Evernote以外でも、情報との(あるいは記録との)付き合い方がいろいろな形で提示されている。情報の出し方には足跡が残ること、ある人にとって役立つ情報が別の人には役立たないこと、必ずしも完全デジタルが完璧な答えではないこと、わからなかったらすぐにググること、でもググるだけでは学びにくいこともあること、情報を記録し別の人(未来の自分も含む)に役立てること……。数え上げればきりがない。
単なるEvernoteの解説本ではこうした情報を盛り込むことはできなかった。まさに物語だからこそ、そこにいろいろなものを織り込むことができるし、実際今回はそれにチャレンジしてみた。普通に読んでいるだけでは読み飛ばしてしまうようなやりとりにも、何かしらの意味が込められている。でも、著者自らがそれを説明するのは、ちょっと恥ずかしい。読み取られなかったとしたら表現力が弱かった、ということなのだから。
というわけで、ご興味あればぜひ。それにしても『数学ガール』はやっぱりすごいとしみじみ感じる。