0

Kindle Unlimitedは様子見の状況

Kindle Unlimited(以下アンリミ)の現状って、まだまだ流動的です。

まず、ユーザーが無料体験期間です。30日経って、今の数が維持されるのか、がくんと減るのかがわかりません。

でもって、ラインナップも__初期の優遇施策なんかがあるとしたら__今後は変わってくるでしょう。でもって、その変わり方(増えるのか、減るのか)によって、ユーザー数にも影響が出てきます。

だから、8月から9月の時点で、「アンリミって、どうこうだよ」みたいなことはちょっと言い切れないわけです。ユーザー数が増えて、出版社さんに肯定的な見方が増えれば、ラインナップも増えていくでしょうし、それが回り回ってユーザー数の増加にもつながります。好循環というわけです。

逆に、ユーザーがいまいち伸びず、出版社さんが「これじゃーやっている意味ないな」と思われるのならば、ラインナップが増えないだけでなく、減ることすらあるでしょう。つまり、ちょっとした違いによって、一年先の結果が大きく変わってしまうわけです。

だから、とりあえず9月の頭、あるいは半ばぐらいまでは「様子見」でいた方がよいでしょう。


もう一つ、セルフパブリッシャーからの視点で見てみると、現状アンリミでそこそこ読まれていても、今後はどうなるかはわかりません。出版社さんが魅力的なラインナップを増やしてきたら、厳しいことになるかもしれません。

また、アンリミで読まれた分、販売にどのような影響が出ているのかも考慮しなければいけません。アンリミのユーザーが増えれば増えるほど、自分の収益が下がることは一応ありえます。

でも、アンリミは「売上げを作る」ことだけが意義でないことも確かです。もちろん、売上げが立たなくなった本でも、微妙に(たぶん十分の一ぐらい)利益が生まれることはありますが、それ以外に、作家としての知名度を獲得する__というとおおげさなんで__単に知ってもらえる効果が期待できます。

「読んでもらえば、面白いと思ってもらえるはず」と思っている人にとっては、アンリミは気軽に手にとってもらえるありがたいサービスでしょう。それで「おっ、この作家いいじゃん」と思ってもらえれば、アンリミ対象外の本を買ってもらえるかもしれません。

狙いとしては、「雑誌とか漫画とか、他のコンテンツが目当てだったけども、なんかTwitterとかで見かけたし、アンリミ対象みたいだからちょっと読んでみるか」というような動線です。だから、アンリミで読まれることを覚悟しているなら、「アンリミ対象です」ということははっきり言っておいた方が良いかもしれません。そうであっても、買ってくれる人はちゃんと買ってくれ__るはずです。ええ。

というわけで、まあ、少し様子を見ましょう。ちなみに、アンリミ対象の新刊である『セルパブ戦略』は、「一応」販売は立っています。この数が多いか少ないのかは、比較対象がないのでなんとも言えませんが。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です