ホームに閉じこもり、古いプログラム言語を用いてレガシープログラム仕事を楽しそうに行う老人と、彼を介護するアンドロイド。
そこには調和があり、閉じた世界があった。そして、すべての閉じた世界がそうであるように歪みもあった。調査でホームに訪れたデジタル考古学者がその世界を開いていく。
シーンは短く、テンポよく進んでいくが、話は少し複雑である。そしてその複雑さが、物語に余韻を与えている。仕事とは一体なんだろうか。
落ち着いた、でももの悲しい作品である。
松永肇一 イラスト:有田満弘 [NPO法人日本独立作家同盟 2017]
Tags: