最初に書いておくと、らんままでは我慢できた。でも、調査兵団はダメ。思いっきり吹き出してしまった。隣にいた妻に見せたところ、妻も爆笑していた。なんのことかわからないと思うけど、読めばわかる。
さて、本書はタイトル通り文房具の解剖図鑑である。「商品カタログ」ではないし「文房具ハック」でもない。全4章、23のカテゴリーで一般的に「文房具」と呼ばれているものを列挙し、解説を加えている。
解説の方向はさまざまだ。歴史的なものがあり、機構的なものがある。秘話があり、使い方のコツがある。話の方向はまばらというかあまり統一感はない。でも、本書を一読すれば文房具に詳しくなれることは疑いない。
一つひとつの解説は短くまとめられているのでパラパラと読んでいけるし、チャーミングなイラストは読書欲を刺激する。固すぎず、柔らか過ぎずのちょうど良い塩梅である。
もちろん、文房具マニアの人間が、「そっ、そうだったのか!」と新発見するような本ではないのだけれども、案外文房具マニアが楽しめる本ではないかと思う。
それにしても、文房具のネーミングはどうしてこうオヤジギャグ感に満ち溢れているのだろうか。それもまた良さではあるのだけれども。
ヨシムラマリ, トヨオカ アキヒコ[エクスナレッジ 2018]
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