転生ものではないが、危機を逃れるために200年ほど眠りこけってしまった錬金術師が目覚めたのはほとんど別世界だった。
錬金術師が死に絶え、彼らが生成するポーションが高級化したその世界は、言ってみれば主人公の少女マリエラを、世界の在り様の方からチート化した。ごく普通の人でも、小人の世界に放り込まれた巨人と化す。本人に何の変容もなくても、世界が変われば力の価値は変わってしまう。
ともあれ、マリエラはその力を使い、錬金術師としていっそのんびりと生きていくことを決意する。ほのぼのライフである。もちろん、何の危機もないわけではないが、どちらかと言えば「道具作り」や「商い」に関する比重が強い物語だと言える。少なくとも、序盤では。
その後、どうなっていくのかはぜんぜんわからない。でも、ファンタジーや異世界系で、「ほのぼの」が指向(ないしは嗜好)されるのは興味深い傾向である。
作画:溝口ぐる, 原作:のの原兎太,キャラクター原案:ox [KADOKAWA/エンターブレイン 2018]
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