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『終わりのセラフ7』(鏡貴也)

いよいよ終盤。世界の終わりは近い。

あらかじめ定められた終わりではあるが、どのような経緯を辿って終わるのかが重要である。でもって、漫画版はその「終わり」後から始まっているわけで、いよいよ二つの物語はジョイントし始める。さらに言えば、本巻ではその呼応がきちんと強調されている。「月鬼ノ組」という言葉に込められた意味、グレンの選択と優一郎の選択。じわじわと読み手に伝わる何かがある。両方を読んでいるとさらに楽しめるのがこのシリーズの特徴だと言えるだろう。

ちなみにこの巻のシノアはとてもいい。漫画版のキャラの萌芽がきちんと描かれている。

終わりのセラフ7 一瀬グレン、16歳の破滅 (講談社ラノベ文庫)
鏡貴也 イラスト:山本ヤマト [講談社 2016]

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