非常に映像が美しい。スチームパンク的な演出も見事だ。それだけでゴリゴリと引きつけられてしまう。パスティーシュな要素もふんだんで、読書好きの人は楽しめるに違いない。
ストーリーはどうだろうか。原作が未読なので比較はできないのだが、「屍者」は豊かなメタファーを含んでいるとは言えるだろう。「生命観」の話でもありつつ、「作られた人」__教育という鋳型にはめ込まれた人__の話でもある。
ただし、ストーリーの後半はかなり慌ただしい。尺の関係なのだろうが、ストンと胸に落ちるようなものではなかった。しかしまあ、大人っぽいキャラの花澤香菜さんというだけで、個人的には大満足な作品ではある。
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