第一巻の続き。ヒナコ側の視点は薄まり、代わりに秀春と逢夏の視点が強まっている。その分ややノリが大人っぽい。二巻目にしては、少し登場人物が増えすぎてしまったかな、という印象はあった。新登場のキャラは立っているのだが、前巻登場したキャラが若干おまけ的扱いになっている感はいなめない。
それはそれとして、地の文や台詞回しは相変わらずかっこよい。ハードボイルドである。秀春の過去も徐々に明らかとなり、彼ら彼女らの新しい一歩がこれから紡がれようとしている予感がある。楽しみだ。
羽場楽人 イラスト:笹森トモエ [KADOKAWA 2017]
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