希望に満ち溢れた人生を一回の転倒もなく歩み続けていく、なんてことはできない。どこかで転ける。「転けたらまた立ち上がればいい」なんて言葉が薄っぺらくなくなるくらい何度も転ける。
希望はいつかは色あせる。不条理な人生の嵐の中では、脆弱な理性が紡ぎ上げる理想など弱々しい帆でしかない。掲げ続ければ、舟は転覆する。嵐を抜けるには、帆をたたまなければいけない。
でもそれは、絶望に身を投げ出すのとは違う。
色あせた希望と共に、前を向いて生きていくということだ。あたらしい肯定を、自らの内側に立ち上げることだ。
これからの日本社会では変化が進んでいく。今までも変化してきたが、もっと本質的でどうしようもない変化を、受け入れないといけないときがやってくる。
そのときに必要になるのは、「考える」ということだ。それも、「自分で考える」ということだ。そのためには、いろいろなものが必要である。本一冊読んだから明日から変われる、というものではない。
できることなら、はやめに準備をしておきたい。
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