えっ、あっ、そういう方向! と驚いてしまう作品。
会計コンサルタントを営むクリスチャン・ウルフは、数字に関する天才的な才能を持つのだが、社会的関係の構築は苦手(高次脳機能障害だとされている)。そんな彼が、とある企業の財務調査依頼を受け、そこで発見した事実によって、事態は大きく動き始める……、という出だしだと、途中色々あるけどさすが頭いい人は違いますね的解決があり、仲良くなった美女とむふふ、みたいな展開を予想するのだが、これがまあ見事に裏切られる。
というか途中から、会計士関係ある? それ? と突っ込みたくなるのだが、不思議とその裏切られ方は心地よい。むしろ最後のネタ晴らしも合わせて、本作は家族の話なのである、ということに気がついて、じんわりと暖かい気持ちが湧いてくる。滑稽無糖と言えばそれまでだが、だからこその面白さが本作には潜んでいる。。
監督:ギャビン・オコナー [ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント 2017]
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