タイトルからわかるように、シャーロック・ホームズの宿敵モリアーティ教授の若かりしころの物語である。漫画を三好輝が、構成を竹内良輔が担当している。
最初は「おいおい、大丈夫か」と心配していたのだが、読み始めたらその心配は杞憂であることがわかった。本作のポイントは、モリアーティがいかに天才か、ということではなく、なぜ彼があれほどまでに協力者を有していたのかについての描写にある。そこが押さえられているのがなかなかよかった。
お話としてはミステリっぽい仕立てになっていて、若干サイコ気味でもあるが、レクター博士ほどではないので、そこはご安心。
漫画:三好輝 構成:竹内良輔 原作:コナン・ドイル [集英社 2016]
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