びっくりした。ライトノベルだと思ったら哲学書だった。
いや、哲学書は言い過ぎた。でも、そういう要素が色濃く刻印された作品ではある。死者を兵士として扱うということで、少し『屍者の帝国』を思い出したが、中心となっているテーマは別物だった。生と死は何を意味するのか、ということ以上に「私」を構成するものは何か、という命題が語られていたように思う。
そうしたテイストが好みなら楽しめるだろう。気楽なライトノベルを予想していると、ちょっと期待はずれかもしれない。
旭 蓑雄 イラスト:ニリツ [KADOKAWA / アスキー・メディアワークス 2016]
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