WRM
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WRM 2017/09/11 第361号

さて、WRM361号が配信されました。

冒頭の「はじめに」を公開しております。


以前からお伝えしている通り、企画の並行進行を行うことで、作業の最適化を目指しているのですが、なかなか致命的なことに気がつきました。一日の作業時間が増えると、目が疲れます。それも、すごく疲れます。

もともと多くの時間をディスプレイを見て過ごしているので、目は疲れやすいのですが、それでも作業があまり過密でなければ、いくらかの休憩時間は発生します。漫画を読んだりとか、散歩をしたりだとか、そういう合間合間の作業によって、目を休めることができるわけです。

しかし、作業の最適化というか作業時間の最大化は、そのような休憩時間を激減させ、結果として目を非常なまでに酷使させます。すると、一日寝ても次の日の朝まだ目の疲れが残っている……という状況になるのです。

これでは継続性・持続性は望めません。

つまり、本当に作業を「最適化」しようと思えば、目の疲労までも含めた作業の配置が必要ということでしょう。ノートを書いたり、紙の本を読んだりするのは、それほど疲れないので、そうした作業をうまく配置していくことが必要そうです。

〜〜〜代替ツールの探索〜〜〜

少し前に、Ulyssesがサブスクリプションになるという告知を受けてから、さんざんいろいろな代替ツールを探してきました。別に、ツールにお金を使うのがもったいない、というのではなく、そういう状況になったらついつい代替を探してしまうのがハッカー根性なのです(たぶん)。

MasOS標準の「メモ」は、同期も早く、操作も簡単でテキストをクラウドに保存しておくだけなら最適ですが、メモの順番入れ替えができないので、Ulyssesと同じようには使えません。

その他のツールも、個々の要素ではUlyssesと同等、あるいはそれ以上であったりするのですが、全体としての使い心地を考えると、どうしてもUlyssesに見劣りしてしまいます。となると、やっぱりUlyssesかな〜、という気持ちになるのですが、そうは言っても、こうした他のツール捜しが無駄になるわけではありません。

むしろ一通り使ってみることで、十分に納得してUlyssesを使おうと思えるようになります。その納得感は結構大切ですし、その後も妙な浮気が発生しなくなるので、なおよしです。

また、Ulyssesのどの点が気に入っているのか、使うに値すると思っているのかがわかっていれば、別のツールが出てきたときも、そのポイントを外しているものは試す必要がなくなるので、総合的な時間効率もアップします(たぶん)。それも一つのメリットと言えるでしょう。

〜〜〜メモこそ自由配置〜〜〜

上記に関係することですが、さまざまなツールを物色していて気がついたことがあります。総合メモツールというか、「あなたの情報をここ一カ所で管理できます」的なツールは、それぞれの要素を自由配置できることが非常に少ないです。Evernoteが代表例ですが、DEVONthink(※)も同じですし、Scrapboxや、MacOS標準の「メモ」も同様です。
※http://www.devontechnologies.com/products/devonthink/overview.html

それはやはり、基本的なコンセプトが「データベース」だからなのでしょう。データベースは、アルファベット順や時系列でデータを格納し、条件に見合うデータを抽出して使う、という形になるので、あまり自由配置が必要となる余地はありません。

しかしながら、アイデア発想やボトムアップでの構造化において必要なのが、まさにその自由配置です。順番を入れ替えられる機能、と言い換えてもよいでしょう。だからこそEvernoteに徹底的に情報を集めながら、一方ではWorkFlowyやUlyssesを手放すことができません。これはかなり大切なことです。

ちなみに、わりと見過ごされがちなGoogle Keepは、要素の自由配置が可能です。構造化管理はできませんが、その点を除けば、結構できるメモ管理ツールであることに気がつきました。

〜〜〜フィジカルな素養〜〜〜

30歳から物書き仕事を始めて、これまで大量の文章を書いてきましたが、年齢を経るごとに、「長い時間机に座っていること」の難しさを体感するようになっています。

物書きは肉体労働だ、ということをどこかの作家さんが言っておられましたが、まさしくその通りでしょう。イスに座ってできるんだから楽な仕事に思われるかもしれませんが(たしかに満員電車に乗るよりは遙かに楽ですが)、これはこれでしんどいものが結構あります。

現在では、スマートフォンの登場で、歩きながら文章を書いたり、iPhoneに話しかけることで文章を書いたりできるようになっていますが、やはり仕事の肝の部分はイスに座り、ディスプレに向き合う必要があります。そこにはフィジカルな要求があるわけです。

物書きになるためにはいろいろな素養が必要かと思いますが、とりあえずそのフィジカルな要求を満たせないと、この仕事を長期間続けるのは難しいのかもしれません。

〜〜〜古きワープロソフト〜〜〜

「egword」というワープロソフトが、最新のMac用となって生まれ変わる計画が進んでいるようです。

◇前バージョンは10年前 1984年生まれのワープロを最新macOSで動かす元開発者の執念 – ITmedia NEWS
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1709/05/news039.html

と言っても、私はこの「egword」を使ったことがありませんので、「感慨深いな」としみじみつぶやくことはないのですが、それでも村上春樹さんがこのワープロソフトを使っていると聞いているので、──いささかミーハーではありますが──興味は高まります。

もともとワープロソフトは好きではないので(テキストエディタ派です)、egwordを好んで使う可能性はあまり高くありませんが、それでも発売されたら少し触ってみたいと考えています。新しい境地が開ける、かも、しれません。

〜〜〜リアルな会議体験〜〜〜

たまたま、とある会議というか打ち合わせにオンラインで招かれました。現実の会議室に10人ほど集まって行われる会議に、Skype経由で参加させていただく、という構図です。

で、参加して早々に気がついたのですが、そうした会議に参加するのはほとんど初めての体験でした。オンライン経由での会議への参加、ではありません。10人ほど集まって行われる2時間程度の会議に参加することが、初体験だったのです。

学生時代にも生徒会的なものに参加したことはありませんし、コンビニでも一対一の面談はあっても「会議」はいっさいありません。フリーランスの物書きになってからは、その傾向がさらに強まっています。もちろん、イベントの際に2〜3人で打ち合わせるということはありましたが、10人程度も(私の感覚では「も」です)集まる会議など初めてです。

で、そうした会議に参加して思ったのは、「ここで適切に発言するのは、特別なスキルが必要だな」ということです。全体の流れを摑み、自分の意見をまとめ、ちょうどよいタイミングとトーンで発言する。そのようなコミュニケーションスキルがないと、なかなかうまくいきません。

電子雑誌「かーそる」も、複数人で運営していますが、掲示板ノートへの書き込みがコミュニケーション手段であり、それは基本的に非同期なので、「一堂に会する」という感覚はまったくありません。相手が書いたことをじっくり読み、自分の考えをじっくりまとめてから、書き込むことができます。限定的なコミュニケーションスキルで十分なのです。

一度だけ、雑誌を始める前に、たまたまとあるイベントで集まった執筆陣に、「雑誌のタイトル、かーそるにしようと思うんですけど、どうですか」と打診したことはありますが、それも会議という雰囲気はまったくなく、むしろ編集長の意向を伝え、反論があれば聞く、という程度のものでした。結局、大人数で一つの議題についてリアルタイムにやりとりする、ということはほとんどやっていません(それでも雑誌ができるのですから、すごいことなのかもしれません)。

とりあえず言えるのは、慣れていないことをするのは疲れる、ということです。それもまた、数を重ねていけば、いずれは慣れるのでしょうけども。

最後に、メンタルヘルス的な助言を一つ書いておきましょう。

「苦手なことを、嫌いと扱わない」

だいたいにして苦手なものは、人はあまり好みませんが、だからといってそれを「嫌い」だとする必要はありません。「嫌い」は断絶の感覚であり、それ以降の国交回復は望めなくなります。

苦手なものは、不慣れなものが多く、不慣れは回数を重ねれば克服できます。すると、回数を重ねていくうちに苦手ではなくなり、最後には好むことすらあるかもしれません。そのような可能性を「嫌い」という言葉はばっさりと切り落とします。

「苦手なことを、嫌いと扱わない」

自分の扉を開いておくための言葉です。

〜〜〜Q〜〜〜

さて、今週のQ(キュー)です。正解のない単なる問いかけなので、頭のウォーミングアップ代わりでも考えてみてください。

Q. 「会議」と聞くと、どんなシチュエーションをイメージしますか。

では、メルマガ本編をスタートしましょう。

今週も「考える」コンテンツをお楽しみくださいませ。

目次

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2017/09/11 第361号の目次
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○BizArts 3rd 「レビューにまつわるメソッド その1」
 タスク管理を掘り下げていく企画。連載のまとめに入っています。

○ノート道の歩き方 5
 週替わり連載。ノートについていろいろ書いていきます。

○やがて悲しきインターネット 「ネットとお金との距離」
 インターネット関係の話題について書きます。

○誌上企画会議 「いまこそ知的生産の技術」
 本の企画案について、メルマガ上で考えてみます。


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