WRM
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WRM 2017/05/29 第346号

さて、WRM346号が配信されました。

冒頭の「はじめに」を公開しております。


本日は5月29日ということで、なにごとも問題がなければ、電子書籍版の『ハイブリッド発想術』の発売日となっているはずです。

◇Evernoteとアナログノートによる ハイブリッド発想術 | Amazon
https://www.amazon.co.jp/dp/B0719S13KQ/

おぉ〜〜、ぱちぱちぱちぱちぱち。

2012年に発売した本なので、5年越しの電子書籍化となります。感覚的には「文庫本化」が近いかもしれませんね。これで絶版を気にすることなく、この本の宣伝をバシバシ続けていけるようになりました。これまでは在庫がなかったので、アフィリエイトリンクを貼るのも心苦しいものが……

て、少し裏話なのですが、実はこのような形で電子書籍化されるとははまったく全然想像していませんでした。事の発端は、『勉強の哲学』で、たいへん人気なこの本で、『ハイブリッド発想術』を参考文献として紹介していただけています。

にもかかわらず、『ハイブリッド発想術』はほぼ絶版状態でAmazonでは中古本しかありませんし、版元のサイトでも在庫無し。長い間小売業で働いていると、まっさきに「機会損失」という言葉が浮かんでくる状況です。

しかし、さすがに5年も経っていますし、本を書いたときに担当していただいた編集者さんは、別の出版社に移っておられるので、なんとなく相談にくい雰囲気……。

となれば、いっそほとんど同じ内容のものをセルフパブリッシングすればいいのではないか、と思い立ちました。すでにある本の原稿をベースにするのですから、(他の作業をほっぽり出せば)一ヶ月くらいで完成するはずです。

ということで、そういう意図がある旨を添えて、出版社さんに確認を取ってみたところ、「電子書籍にさせていただきます」という意外な返事が。ダメもとで声を掛けたので、結構びっくりしました。もしかしたら、「今人気の本で紹介されている」という文面が効いたのかもしれません。あるいは技術評論社さんは、過去の本の電子書籍化にも意欲的に取り組んでおられるのかもしれません。実際のところはわかりませんが、とりあえず、完全な形で『ハイブリッド発想術』を電子書籍化してもらえるのは、たいへん嬉しいものです。あの表紙もかっこいいですからね。

と、なんやかんやあって発売に至ったわけですが、これまで読んだことのないかたも、すでに読んだけど久しぶりに読みたいかもという方も、ぜひぜひお手にとっていただければと思います。まあ、電子書籍なんで「手にとる」ことはできないわけですが。

〜〜〜中公新書style〜〜〜

以下の記事を読みました。

「地味すぎる」のにヒット連発、中公新書の快進撃 (BuzzFeed Japan) – Yahoo!ニュース
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170527-00010000-bfj-soci&p=1

2ページ目に、たいへん興味深いことが書かれています。

 >>
 中公新書は今では特殊なのだ、と言う。既刊の売り上げがだいたい半分を占めている。

 息の長いロングセラーで原資を稼ぎ、新しい著者、新しいテーマに投資するモデルともいえる。投資の中から、次のロングセラーが生まれていく。
 <<

一人の出版者として、つまりセルフパブリッシングの実行者として、目指したい状態です。私で言うならば、一冊の本がそこそこ売れる。それによって、ある程度余裕ができるので、一冊の本作りに時間を掛けられる。すると、その本がそこそこ売れる可能性が高まるので……と好循環が回っているような感じと言えるでしょう。

逆に、新刊が発売した月にはバっと売れるけども、その後失速してさっぱり、という状況ならば、新刊を出し続けなければいけませんし、またそのことが、じっくり本作りに取り組めない状況も生んでしまうので、ロングセラーが生まれず、やっぱり新刊を出し続けないとどうしようもない、という悪循環にはまり込んでしまいます。

これはセルフパブリッシングの〈ビジネスモデル〉を考える上で、非常に重要な点です。上の二つは、共に「本作り」をしているとは言えるでしょうが、その実体はぜんぜん違っています。で、できるならば前者のようなやり方で本作りを進めたいものです。

それにしても、上記の記事では「中公新書は今では特殊なのだ」と書かれていて、暗に昔はそうではなかった、という含みがあるわけですが、そのビフォーアフターにおいては、「本」というものの存在価値や意義といったものも少なからず変わってしまっているのでしょう。良きにしろ悪きにしろ。

〜〜〜情報貧乏性〜〜〜

コンビニ勤務時代にずっと買い続けていた「月刊コンビニ」という雑誌が家に大量にあります。で、今後使うこともないだろうし、どう考えても本置きスペースを圧迫しているので、どうにかしようと、日々せっせと処分のための準備をしています。

そのまま捨ててしまうのも持ったいないので、何かコンビニ系の本を書くときに使えそうな情報がないかを一通り目を通し、メモを作成。しかるのちに、段ボールへGO。ある程度数が溜まったら、そのまま廃品回収的なところへ持っていく、という算段です。

だいたいこの時点で、そうとうに情報貧乏性なわけですが、捨てるつもりがあるのはまだ救いがある方でしょう。なにせ、雑誌と同様に本棚のスペースをかなり占拠している、「昔の自分が書いたノート」に至っては、まったく捨てる気持ちが湧いてきません。まさにそ情報貧乏性です。

何をどう考えても、今後は使うことのないノートです。たとえば、一冊のノートは、毎日のトレード(投資)の結果と、主要銘柄の株価が書いてあります。今なら確実にグーグルスプレッドシートを使っているところですが、昔は手書きノートで記録を付けていたのでした。

が、そんな情報は、もはや今の投資には何の役にも立ちませんし、そもそも読み返して益になるようなことも書かれていません。が、「よし、捨てよう」とはまったく思わないのです。むしろ、「できれば置いておきたい」とすら感じています。自分のことながら、やれやれ、という気持ちで一杯です。

他にも、麻雀の成績表だとか、パチスロの収支表だとか、今で言うアイデアノート(≒アイデアマラソン用ノート)とか、現時点における情報価値は、多めに見積もってもゼロ、くらいのノートがわんさかあります。あまりに役に立ちそうもないので、スキャンしてEvernoteに取り込むことすら躊躇われるのですが、でもノートそのものを捨てたくない気持ちは消えません。実に不思議です。

たぶん、そういうノートを自分は書いてきた(=そういう人生を自分は歩んできた)という記憶そのものを私は大切にしているのかもしれません。あまりにも役に立たないので、Evernoteに放り込んだら、そうした情報とは一生再会することはないでしょうから、物としての存在をそこに置いておくことで、記憶のフックを残している──という風に説明が付けられるかもしれません。

だからといって本棚のスペースが生まれるわけではないのですが。

〜〜〜Q〜〜〜

さて、今週のQ(キュー)です。正解のない単なる問いかけなので、頭のウォーミグアップ代わりにでも考えてみてください。

Q. どうしても捨てられないものは何かありますか?

では、メルマガ本編をスタートしましょう。

今週も「考える」コンテンツをお楽しみくださいませ。

目次

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2017/05/29 第346号の目次
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○BizArts 3rd 「Evernoteでフラットライン」
 タスク管理を掘り下げていく企画。連載のまとめに入っています。

○SS 「The Original Wrapper」
 読み切りのショートショートです。

○エッセンシャルEvernote  「今後の方向について2」
 週替わり連載。今週はEvernoteについてのお話。

○Rashitaの本棚 『情報と秩序』(セザー・ヒダルゴ)
 Rashitaの本棚から一冊紹介するコーナー。新刊あり古本あり。

○物書きエッセイ 「WorkFlowyとUlyssesの整理」
 物を書くことや考えることについてのエッセイです。

○Q&A 「作業の中断」


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