WRM
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WRM 2017/02/06 第330号

WRM330号が配信されました。

冒頭の「はじめに」を公開しております。


2月に入りました。

月が替わったので、一ヶ月の振り返りや、電子書籍の販売データをまとめる作業を行いました。地味な事務作業ではありますが、私はこういう作業がわりと好きです。大切にすらしています。自分が登ってきた階段をたしかめることは、地道に行為を続ける上で重要な意義を持っていると感じるからです

「地道に行為を続ける」ことには、他者からのフィードバックはあまり発生しません。なにせ「地道」にやっているのです。あまり目立ちませんし、反応も返ってきません。で、反応が返ってこない行為というのは、虚しくなりやすいものです。

そこで、自分で自分の行為(成績)を確認し、フィードバックを発生させて、「よし、とりあえずはこんなところか」という実感を生じさせているわけです。

そういった涙ぐましい__というほどでもありませんが__自助努力をしているので、予期せぬところで読者さんからの感想というフィードバックをいただくと、飛び跳ねるように嬉しくなります。これはもう、一切のおせじ・社交辞令・おべっか抜きで、ガチに(=真剣に)そう感じます。

「人はパンのみにて生くる者に非ず、神の口から出る一つ一つの言葉による」

誰の口から出るのかはさておくとして、本当にその通りだと思います。

〜〜〜ブロガーアンケート〜〜〜

以前ブログでアンケートを実施しました。

◇ふつーのブロガーさんにこそ訊いてみたいアンケート | R-style
http://rashita.net/blog/?p=19707

普通の、つまりアルファブロガーやプロブロガーではないブロガーさんがどのような気持ち・環境・心意気でブログを運営しているのかを尋ねるアンケートです。単純に、私がそれを知りたかったから実施しました。

で、頂いた回答を拝見して思うのは、ブロガーといってもいろいろだな〜、という当たり前の感想です。ある人たちが、ブログはお金を稼いでナンボ、PVを稼いでナンボ、という機運を作ろうとしていますが、そういうのとはぜんぜん関係なく(あるいは、ちょっとくらいは意識して)ブログを運営している人もやっぱりおられるのです。

しかし、そういう人たちは極めて普通なブロガーなためあまり目立ちません。目立つのはやはり人気・発言力のあるブログです。で、そうした人たちがブログの定義、あるいは印象を決定づけてしまっているのでしょう。

そのような風潮は若干残念ではありますが、それでも自分のため、そして読者さんのために記事を書き続けているブロガーが少なからずいることは__もちろん、大きくバイアスがかかっているにせよ__嬉しいことです。

〜〜〜自問の形〜〜〜

文章を書くためには、考えなければいけません。問題はその「考える」が実に曖昧で、不定形で、いつの間にかその姿を変えてしまう点にあります。

当初は、「どう書けば面白いだろうか」という観点で考えていたことが、ぐるぐると思考を巡らせている間に「どう書けば正解だろうか」へとシフトしてしまう。そうなれば、思考は袋小路に突入します。なにせ「正解」など存在しないのですから。

自分が今何について考えているのか、という自問は、考えている間は不可視になっていることが多いので、くれぐれも自覚してその問いの形に注意を払いたいところです。

〜〜〜ポーカーとAI〜〜〜

こんな記事を見かけました。

◇AI、ポーカーでプロ4人に圧勝 2億円超のチップ獲得
http://www.asahi.com/articles/ASK1Y5674K1YUHBI00L.html

将棋や囲碁と違って、ポーカーには不確定要素が入ります。次どんなカードを引くのか、相手はどんな手になっているのかがわからない不完全情報ゲームなのです。

そのようなゲームにおいても、AIがプロに圧勝した、と驚きのニュアンスで記事は語られていますが、ポーカーやブラックジャックは、基本的に期待値及び統計的知識がものを言うゲームです。2ペアと3カードなら、どちらが勝ちやすいか__オープンしたときに相手よりも強い手札になっているか__は、きちんとデータが揃っていれば、十分な信頼度で答えが出せます。

もちろん、その答えが外れることもありますが、十分な数をこなせば、必ず結果がついてきます。でもって、ポーカーはまさに十分な数をこなせるゲームです。

そう考えると、ポーカーはAIの方が得意なゲームではないか、という推論が立ちます。

もう一つ、ポーカーにおける大切な要素として、いかにブラフをかける(ハッタリをかます)のかという「賭け」と「降り」の押し引きがあります。こちらは相手の心理を読んで行う駆け引きですから、AIには不得意そうに思えますが、彼ら(つまりAI)は決して勝負に熱くなったりしない上、相手のブラフに影響されることもないので、むしろ困るのは人間の方でしょう。

もちろん人間だって、AIの癖(というかアルゴリズム)を見抜いて、そこにつけ込むようなことはできるかもしれません。でも、これが難しいのです。

たとえば、AIの手札にスリーカードができていたとしましょう。彼(ややこしいので彼で受けます)は、これまでのデータと場の状況を踏まえた上で、120ドルまでベットすると決定します。

あなたの手札は、エースのスリーカードで、そこそこ良い手だったとしましょう。手をオープンにすれば彼に勝てます。そこであなたは、10ドルずつベットを積み上げていきます。ちょっと弱気な顔を演技するかもしれません。が、どれだけ苦心しても、120ドル以上になれば、彼は一瞬で降りる決断をします。これが人間との大きな違いです。

人間は、一度「この手は勝てる」と確信すると、積めるまでチップを積んで、言葉通り「勝負」に出ます。たとえ完全に勝てる役になっていなくても、そこそこ強い手ならば強気になってしまうのです。そして、手を開いて悲惨な現実を目にするのです。

AIであれば、たとえ4カードができていても、場に見えている札でロイヤルストレートフラッシュが完全に否定できないなら、事前に想定した掛け金以上にベットすることはないでしょう。

つまり、癖(アルゴリズム)を知っていれば、AIを下ろさせることはできるかもしれませんが、のせることは基本的には不可能です。人間同士の対戦のように無謀な勝負にチップを積ませることはできません。でもって、それがポーカーで一番大きくお金が動くときなのです。

結局AIは、弱い手では少額で負け、勝てる手でしっかり勝つ(でも無理はしない)、という王道の道を歩むことになるでしょう。しかも、細かい確率計算は人間の比ではありません。挙げ句の果てに、癖をつかれることを考慮に入れて、5回に1回くらいはブタ(役がまったくできていない最弱の手)のときでも、掛け金を上げてくる戦略をとるかもしれません。

こうなると人間が、「AIがあれほどつり上げてきているのだから、さぞかし強い手に違いない」と判断させられてしまうこともありえます。こうなると、もうドツボでしょう。

というようなことを考えると、ポーカーはAIの独壇場なゲームなのかもしれません。もちろん、勝てるアルゴリズムを作ること自体は簡単ではないでしょうが、その結果には驚くべき要素はあまりないのかもしれません。

〜〜〜表紙の変更〜〜〜

『真ん中の歩き方』のストア表紙を変えました。

『真ん中の歩き方』(Amazon)
https://www.amazon.co.jp/dp/B00N4E5L1C/

これまで数度作り替えていますが、どれもしっくりきていません。今回のバージョンも「期間限定」となる可能性大です。

しかしながら、一度出版した本の表紙を手軽に変えられるのはなかなか面白いものです。今後も一年に一度くらいは『真ん中の歩き方』のストア表紙を変えていくかもしれません。

〜〜〜水の記憶〜〜〜

「水はすべての記憶を持っているので、それをどれだけ希釈しても、その効能が薄れることはない」

という言説を見かけました。代替医療系の話です。

だとしたら、すごいことになるよな〜、というのが率直な感想です。だって、どれだけ希釈しても効能が薄れないんだったら、その「薬」を海にでも流したら、とんでもない量の「薬」へと変身します。二度と買う必要はありませんね。

あと、海水は蒸発して雲となり、雨となって各地に降り注ぐので、地球上は効能だらけとなります。いやはや、すごい。

〜〜〜Q〜〜〜

さて、今週のQ(キュー)です。正解のない単なる問いかけなので、頭のストレッチ代わりでも考えてみてください。

Q. 文章を書くときに、どんなことを考えていますか。疑問系の形で表現してみてください。

では、メルマガ本編をスタートしましょう。

今週も「考える」コンテンツをお楽しみくださいませ。

目次

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2017/02/06 第330号の目次
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○BizArts 3rd 「第五章 第四節 接続しているツールを探す」
 タスク管理を掘り下げていく企画。連載のまとめに入っております。

○でんでんコンバーターで電子書籍を作る vol.7
 でんでんコンバーターを使って電子書籍を作る方法を紹介していきます。

○ノンマーケーター・マーケティング 「ひらくPCバッグ その5」
 週替わり連載。マーケターでない人向けのマーケティング話。

○Rashitaの本棚 『世界はなぜ「ある」のか?』(ジム・ホルト)
 Rashitaの本棚から一冊紹介するコーナー。新刊あり古本あり。

○物書きエッセイ 「本選びにおける冒険」
 物を書くことや考えることについてのエッセイです。

○アイデア・パターン 007 「カイギする」


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