WRM
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WRM 2016/09/26 第311号

WRM第311号が配信されました。

今回は、「はじめに」の一部をご紹介。


はじめましての方、はじめまして。
毎度おなじみの方、ありがとうございます。

先日、『真ん中の歩き方』を再読したというツイートを見かけました。ありがたいかぎりです。他の人がカレーを食べているのを見ると自分も食べたくなってくる心理効果がありますが、それと同じで私も再読したくなりました。

『真ん中の歩き方』は、なぜだか再読したくなる本です(手前味噌)。これまでも、__自分で書いた本でありながら__2〜3回は読み返しました。私は滅多に自分の本を読み返さないので、これはなかなか珍しい現象です。

おそらく、私にとって大切なことがこの本に刻まれているのではないかと推測しています。

さて、今回読み返してみて、二つ思ったことがあります。

一つは、この本は独特というか、特徴的な飛躍があることに気がつきました。R-style記事の厳選集なのですが、並んでいる記事に明確なつながりがありません。むしろ首をひねりたくなるような飛躍があります。そうでありながらも、同じことを違う表現で書いているのではないかとつながりを感じる記事もあります。独特の空気です。

そして、この本はその独特なアプローチが見事にはまっています(手前味噌2)。おそらくそれは、この本が「答えを得るための本」ではなく、「考えるため」の本だからでしょう。がっちり何かを提示するのではなく、むしろ「これは一体なんだろうか」と思ってもらえるような本作りになっているのです。

おそらくですが、R-styleの厳選集をまた別に作るとしても、テーマが違っているならば、この本と同じアプローチは使えないでしょう。そういう予感があります。

もう一つ思ったのは、文章の書き方が、今と随分違うということです。

何がどう違うのかを明確に言語化はできませんが、感覚的に言えば、今よりももっと細工が多い印象です。今はもっと、ストレートに書いています。その違いが、何によって生じているのかはわかりませんが、個人的には面白い違いでした。

〜〜〜新聞読んでます?〜〜〜

コンビニ店長時代は、当たり前のように日本経済新聞を毎日読んでいました。なにせ自分の店で売っているのですから、買うのはごく簡単です。

しかし、ジョブチェンジ後はまったく読んでいません。日経新聞だけでなく、その他の新聞もです。もちろん、それぞれの新聞社のウェブサイトをチェックしたり、タイムラインに流れてくるニュース記事を読むことは多いですが、パッケージングされた「紙面」を読むことはありません。

そうすると、気にしない・目に止まらないような記事がいくつも生まれます。社会的に大きな事件でも、興味がなければまったく知らないということが起こりえるのです。

で、私がそうした情報を知らなくても世間は当たり前のように回っていきますし、私の仕事に支障が生じることもありません。

でも、そういう私という市民には投票権があるわけです。これは結構大きい問題だと感じます。

〜〜〜ブログ10年〜〜〜

ブログというものが日本で普及し始めて、もう10年以上も経ちます。

それくらいの年月が過ぎるなら、さすがに昔とまったく同じというわけにはいきません。最近ではMediumというブログサービスが活発になりつつありますが、そうしたものも含めて、「ブログ」の周辺事情が変化しつつあるな、と思う今日この頃です。

キュレーション・メディアの盛衰、プロブロガーへの憧れと失望、ブロガーとWebライターの近接……。

何かが一時的に盛り上がり、そして鎮火した後の風景は、やはりそれ以前とまったく同じというわけにはいきません。

その意味で、私はもう古株であり、(ニュータイプに対する)オールドタイプなのでしょう。だからといって、老兵はただ去りゆくのみとなるのはつまらないので、その立ち位置から言えることを言っていこうと思います。

時間の流れとは、不思議なものです。

〜〜〜ブーメランは後ろから〜〜〜

「自分で口にした発言が、後から自分に突き刺さる」

というのを、ブーメランと呼びます(ウェブスラングなのかどうかはわかりません)。天に唾を吐く、と雰囲気は似ています。

さて、ブーメランですが、実はこれは二種類ありそうです。

まず、ブーメランを投げる。そして返ってくる。それを摑み損ねて自分に直撃する。これはなかなか痛いものです。とは言え、飛んでくるのはわかっていたわけですから、身構えはできるでしょう。

しかし、もう一つのパターンは厄介です。まず、ブーメランを投げる。そして返ってくる。そのまま通り過ぎる。そしてまたクルクルと回って返ってくる。そのまま気がつかずに、後頭部に直撃する。当たり所が悪ければ致命傷になるかもしれません。

つまり、「ああ、これは自分にとってブーメランになるな」と思って発言するブーメラン的発言はまだ良いのです。受け身を取る準備ができています。本当に痛いのは、それが自分にとってブーメランになるだなんてまったく思っていなかった発言が、自分に返ってくるときです。

言動にはくれぐれも注意したいところです。

〜〜〜MacのSIri〜〜〜

ブログにも書きましたが、MacのSiriはなかなか良いです。

◇R-style » MacにSiriがやってきた。使ってみた。

私は、iPhoneを触っている時間よりも、MacBook Airを触っている時間が長いので、特にそう感じるかもしれません。あるツールを使っているときに、コンテキストを移動させることなく、別の作業ができるというのはなかなか小気味がよいものですし、たぶん効率的にも効果があるでしょう。

ただし、作業時間の半分ぐらいはカフェに居座っているので、その力を十全に発揮させられない点は残念なところです。

〜〜〜映画『聲の形』〜〜〜

先週の予告通り、映画『聲の形』(こえのかたち、と読みます)を観にいってきました。もっと号泣するかなと予想していましたが、じんわりきた程度でした。つらい部分がかなりマイルドになっていた点と、尺の問題でエピソードが十分に語り尽くされていなかった点が理由だと思います。

それでも、じんわりと暖かい作品に仕上がっていました。原作が持つ機微をきちんと捉えています。ただ、隣に座った中学生二人は、上映後「つまんなかったね」とはっきり言っていました。まあ、そうだろうと思います。ある種の闇をくぐり抜けた体験していないと、共感するのは難しい作品でしょう。

〜〜〜自分の「面白い」を掘り下げる〜〜〜

ツイッターで以下のようなつぶやきをしました。

 >>
 「それが自分に面白い理由」を考えるのは、百万の他人の批評を読むよりも価値がある、気がする。
 <<

何かに触れて、「面白かった」と感じたとして、その後で「一体、その作品の何が面白かったのだろうか」と考えるのは、たいへん興味深い取り組みですし、おそらく自分の根っこ(根源)につながるものの探索にもなるでしょう。

他人の作品批評(〜〜が面白い、〜〜がつまらない)を読むのも勉強にはなりますが、結局それは他人にとっての面白さの分析でしかありません。でもって、それをいくら積み上げても、「自分にとって面白い作品」を作る助けにはならないでしょう。「面白い」というのは、自分自身に閉じた体験であり、それはまさに自分にしか分析できないものです。

でもって、自分が作品を作るときは、「これは面白いだろうか」といちいちジャッジメントしていかなくてはいけません。そのジャッジメントのクオリティこそが、作品のクオリティ(あるいは個性)になっていくわけです。だから、自分が面白いと思うことについて敏感になったり、掘り下げておくのはきっと意味があります。

そういうジャッジメントを他人の批評を土台にして行おうとすると、だいたい困ったことになります。なぜなら、どのような作品にもまったく反対の評価が可能だからです。「〜〜だから面白い」という評価と「〜〜だから面白くない」という評価は、同時に成立しうるのです。そういうものを(あるいは、そういうものだけを)頼りにしてしまうと、ふらふらと揺れて前に進めなくなるのは目に見えています。

他人の批評をたくさん読むことによって磨かれるスキルは、「批評を書く力」でしょう。作品を自分で書きたいのなら、作品を自分で体験したり、その体験を自分なりに掘り下げる必要があると思います。まあ、思っているだけで何の証拠もないわけですが。

〜〜〜Q〜〜〜

さて、今週のQ(キュー)です。正解のない単なる問いかけなので、脳のストレッチ代わりでも考えてみてください。

Q, あなたにとって、ブログ(ウェブ上で自分の文章をパブリッシングできるツール)とはどのような存在でしょうか。

では、メルマガ本編をスタートしましょう。

今週も「考える」コンテンツをお楽しみくださいませ。

目次

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2016/09/26 第311号の目次
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○BizArts 3rd 「第二章 第一節 リマインダー」
 タスク管理を掘り下げていく企画。連載のまとめに入っています。

○SSS 「ニュー・ミッション」
 連載型ショートショート。情報社会的SFものです。

○エッセンシャルEvernote vol.9 「そのノートはいつ使う?」
 週替わり連載。Evernoteのエッセンスを探求します。

○Rashitaの本棚 『仕事は楽しいかね?』(デイル・ドーテン)
 Rashitaの本棚から一冊紹介するコーナー。新刊あり古本あり。

○物書きエッセイ 「出版の相互補完関係」
 物を書くことや考えることについてのエッセイです。


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2 thoughts on “WRM 2016/09/26 第311号

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